Nojima Interview

Posted By at 2:39 AM on Wednesday June 1, 2011

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主人公とプレイヤーとのギャップを埋める方法はつねに考えている

野島さんは、別の会社からスクウェア(当時)に移ってきて『FF』を手がけるようになったんですよね。

野島 ええ。入社して最初に関わった『バハムート ラグーン』では、前の会社と制作過程がかなりちがっていて驚きました。とくに、スクウェアでは開発チームみんなで作っている印象が強くて、たとえばシナリオの打ち合わせが開かれると、チームのほぼ全員が集まって意見を出し合うんです。そこで出たアイデアがどんどん採用されていくのを見て、ひとりひとりの意見の重みが大きいと感じましたね。だから、『FFVII』のシナリオを担当することこになったときには、「みんなのアイデアを最後にまとめるのが大変だろうなあ」と思いました(笑)。

『FFVII』のシナリオをまかされることにプレッシャーはなかったですか?

野島 開発がはじまったころは、ほかのスタッフが作業できるようにシナリオを先に作る必要があったので、とりあえず書き進めようという気持ちが強くて、超大作である『FF』をまかされたことへのプレッシャーはあまり感じなかったですね。ただ、早い時期から宣伝がはじまった関係で、シナリオが完成していないうちに画面写真がどんどん紹介されていったんです。そうすると、「一度映像が公開されたら、メッセージを修正できないな」という、別の意味でのプレッシャーを意識するようになって(笑)。まあ、公開後でも直していいとは言われていたんですけど、なんだかいさぎよくないと思って、結局修正はしませんでした。

  『FFVII』のシナリオは、どんなことを念頭に置いて作っていったのでしょうか。

野島 それ以前に作ったRPGでもそうなんですけど、主人公とプレイヤーとの関係性は考えていましたね。たとえば『ドラゴンクエスト』だと、主人公の個性が設定されていないので、プレイヤーはそのまま主人公になりきることができる。でも、クラウドのように名前も過去も決まっている主人公の場合は、遊ぶ人にどうやって感性移入させたらいいのですか。これは、『FFVII』にかぎらず、自分のテーマとしてずっと考えました。

  その解決策として、クラウドの過去の記憶があいまいだという設定が生まれたわけですね。

野島 そうです。主人公の記憶がないというのは、結構好きなシチュエーションですね。物語の舞台となる世界に住んでいるキャラクターは、その世界のことをよく知っているけれど、プレイヤーにとってはまったく知らない世界じゃないですか。そうすると、住んでいるキャラクターには当たり前のことでも、プレイヤーには理解できないというギャップが生まれてしまう。それを埋めるために何らかの工夫をほどこすというのは、シナリオを書くうえでつねに重視している部分です。

  いま『FFVII』のシナリオを振り返ってみて、どんなふうに感じますか?

野島 あのころはとにかく若かったなあ、と。セリフを見ても、プレイヤーに伝わるかどうか自身がないから言葉をたくさんつけ足している印象が漂ってきて、すごく気恥ずかしい(笑)。全体としては、「やってやる!」という熱意がこもっているのに、ちょっとふざけた感じの要素もたくさん入っていて、楽しんで作っていたんだなあという印象がありますね。

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